子育てと組織

私はずっとこの議題については考えさせられることがあり、「子どもを産む選択」=「第一線で働けなくなる」ということに関しては理不尽だと感じていました。
今でもその想いは強いです。

ちなみに私には子どもが居ません。

【組織として考える】

以前の同僚だった方とこういう話をして、彼女は「出産をした女性はホルモンの関係で変わってしまう。そうなってしまうのは差別ではなく区別」という意見で、
私は、「変わるかどうかは個人差があることだと思うし(出産してバリバリ新しいこと始める方や、子育て終わった50代の女性がヨーロッパに留学する、という話もある)個人で見たら不条理だなと思う一方、会社・組織で見たらまあ、そうなるよね」という意見。

ではなぜ私が「不条理」だと感じるか。

一つの会社や組織から見たら、以前よりパフォーマンスが落ちたのなら、その現状のパフォーマンスにおいて
適切な仕事を与えるべき、というのはまさしくそうなんです。
ですが、女性が子どもを産む、ということは、とても自然なことであって、
仕事をバリバリこなしたいと望むことも、人によっては当たり前の欲求。
会社にではなく、安心して子どもを産むことができないことに対する政治的な対応、
性別や体のつくりや精神構造全て、そのこと自体が不条理だと感じている。

【男女で切り分けることは無意味】

特にネット上では、「出産する女は仕事上迷惑」とか、「男は差別をする」とか、議論というか、いい争いが絶えない。
その組織や会社にとってはそうなんだけど、もう一つ視点を広げると、
今、共働きが当たり前になって、男性一人で家族3人養っていく経済力を持つことが難しいと感じる人たちも多いのが現実。
ということは、あるところで「女性だから」という理由で働けなくなったとしたら、困るのはその女性と、子どもと、パートナーである男性である、という事実。

すごく当たり前のことなんだけど、ネットでの罵倒を聞いてると忘れそうになる。
子どもって男性の子どもでもあるんですよ。

これって女性の問題じゃない、男女全ての問題である、と思うのですが、
実際に仕事で迷惑かけられたりすると、忘れてしまうんですよね。
もしくは、自分の目の前のこと以外関係ないと感じてしまうのか。




【国や政治だよね、という話し】

子どもを育てることは、経済的なリスクを負うのは間違いない。
産休や復帰後の突然の有給、それによって周りのフォローが必要になるということを考えると
組織のリスクになる。だからこそ、こういう話になるんですよね。

本来、子どもは国にとってプラスになる存在。
東京に住んでると関わりがなくて忘れそうになるけど、精神的には「みんなで育てる」が前提だと思う。
そしてその意識がどんどん薄れていっているように感じます。

子どものすることだから、と我慢するのはその前提があるから。

保育園が近くてうるさくても、電車や飛行機で泣いていても、私は怒りは感じません。
直接手を出して助けてあげることがこの時代、難しいけれど、
そういう小さなことが全て「みんなで育てる」ということなのだと思う。
子育てして働いてる人のフォローもその一環。
会社が負担することもその一環。

じゃあ、なぜそんな議論や問題が起こるか、というと、結局企業も個人も、今余裕がないんですよね。

自分の仕事や生活で精一杯。
組織はその組織を継続させていくことを考えるだけで精一杯。

本気で少子化問題を考えるのなら、結局国が動かないとこの事態は変わらない。

【個人次第だよね、という話し】

それと同時に、忘れてはいけないこと。
これは元同僚の方が仰っていたことで、全く同意見でした。

個人レベルで考えると、結局は「その組織に何を返せるか、どんな価値を与えることができるのか」が全て。
やることをしっかりやって、自分が戻ってくることはこれだけ価値があることだ、ということを示すことができたら、自ずと条件は良くなるはず。

これって仕事の基本でもあると思うのですが、常に自分の仕事が組織にとってプラスになる行動をしていく。
その存在が組織にとってプラスになるのであれば、自分の欲求は通りやすいというのは当たり前の話ですよね。

こういうことをしないで権利ばっかり主張すると、それはやっぱり違うよね。
会社はボランティアじゃないからね。という話になる。

【私自身のこと】

私自身は子どもが欲しいと思っています。ただ、経済状況を見て、考えています。
もし体に負担が掛りすぎる、子どもにリスクが大きすぎる、妊娠は難しい、という年齢になったら(いくつくらいかわかりせんが)そのときは子どもを産まないで生きます。
どうしても子どもがほしい、それが一番の優先だと考えるなら、産休や育休制度がある会社を辞めることはなかった。

ただ、色々見てきて、感じたなかで、
私は会社という組織で子どもを産んで育てて仕事をするのは無理だ、と思ったんです。
だったら自分ひとりでフリーランスとして働いて、全て自己責任で行きたい。
それは他人を否定することでもなく、私個人の想いです。

【今、それぞれができることを】

国や政治に声をあげ、意見をしていくことはとても大事です。
が、今すぐ変わるものでもない事実。
そして問題は、目の前にある。

だからお互いに少しでもできることを、会社は保障を、周りはサポートを、子育てしている本人は心遣いと感謝と、自分の価値を高めることを。